2013年 2月 vol.03 Bakery Partner

新規開業のトレンドレポート

「人が集まれば、そこにお金が生まれる」
そんな経済原則を覆したお店とは!?

まずはあなたに質問!目指せ、日商平均30万円、年商1億円のパン屋さん。人口42万人の地域で、あなたが開業するならAとBどっち?

Boulangerie Yui

  • 所在地:神奈川県 藤沢市 藤が岡 3-10-8 アジュール湘南 1F
  • 立地:藤沢駅 バス 4番乗り場から「大船行き」約15分
  • 開業年:2012年 9月
  • 営業時間:7:30~19:00
  • 定休日:日曜日
  • 営業面積:48坪(売り場・22坪/工場・26坪)
  • 従業員:総員 21人/製造社員 5人/パート 16人
  • 日商:平日 34万円/土日(祝日) 50万円
  • 客単価:平日 800円/土日(祝日) 950円
  • 1日当たりの客数:平日 約400人/
    土日 約500人
  • オーブン台数:1台 /6枚 3段
  • ミキサーの数:60コート1台
  • パンの種類:80種類
  • 駐車場:14台

<顧客層イメージ>

ブランジェリーユイの井田オーナーが
選んだのは「B」!その理由は…

  • Q出店の経緯を教えて下さい。
  •  専門学校に通っていた時から、将来の独立を考えていました。卒業後は株式会社もあ・松島会長のもとで働き、経験を積みました。結婚して子供が生まれ「この子が小学校に上がるまでには独立したい」と改めて目標を明快し、タイムリミットが来る1年前から、本格的に物件探しを行いました。
  • Q最初からコンビニ跡地で開業しようと考えていたのですか?
  •  松島会長に独立の相談をしている中で「コンビニの跡地が良い」という話を聞いていました。40坪程度の店舗を店長として運営した経験があったので、コンビニ規模の店を運営する勝手がわかっていたというのも理由の一つです。
井田オーナーが考えた、駅前出店のデメリット 1.チェーン店との差別化が難しい。(数あるパン屋さんの中の一つになってしまう。) 2.駅前だと手荷物が多く、単価が上がりにくい。 3.駅前だと通りがかりでの利用がメインになるので『目的買い』が実現できない。

  • Q駅前出店は考えなかったのですか?
  •  さすがに、少しは考えました。でもコンビニ跡地と天秤にかけた結果、駅前の方がむしろデメリットが多いと捉え、その考えは捨てまして。
  • Qコンビニ跡地での開業の決定打は?
  •  相談を持ちかけたダイユーさんから、綿密な市場調査と日商予想による事業計画書が提示されたことです。パン業界では駐車場を併設したスタイルのパン屋が多く存在することを知っていましたが、聞けば、この地域にはそういうスタイルのパン屋さんがないという。それならこの場所への出店がそのまま差別化につながるし、いち早くこの地域で駐車場併設スタイルを確立すれば、競合他社も出店しづらいはずですしね。その読みが間違いじゃなかったことを、開店してから大いに実感しています。


  • Qコンビニ跡地の強みは何だと思われますか?

  •  駐車場が一番大きいですね。雨の日も買い物するときに手がふさがらないので、売り上げが大きく落ち込まないですしね。付き合いのある銀行さんの話だと、雨の日のパン屋さんの売り上げは50%になるケースが多いそうです。この前の三連休も、初日が雨だったので不安だったのですが、当初52万円の売り上げ目標に対して47万円で踏ん張ることができましたし。 現時点での車の利用率は3割くらいでしょうかね。土日の昼時は駐車場が満車になるので、安全のため、警備員を配置して誘導するなど対応していますが、まだまだ、車での来店が伸びると考えています。店舗の目の前の道が大船まで続いているので、今、店舗から離れた地域にチラシをまいて、車での来店数向上と認知度アップを目的に販促をかけているところです。

  • Qコンビニ跡地に出店する、その他のメリットは?
  •  元々コンビニで人々がよく行き来する場所なので、認知されるのが早いと感じています。最初から車が入りやすいつくりになっていることもメリットの一つですね。 店舗への場所の問い合わせにおいても、柄沢橋(カラサワバシ)のコンビニがあったところです。といえば生活者がすぐわかることも助かっています。
    また、コンビニ跡地ということでスペースが豊富だったので、イートインスペースと無料コーヒーの設置が事前設計できました。今では、地域のお客さんの語らいの場になっているようです。
  • Q成功には大きな投資が必要だということ。
  •  私の場合、国の融資制度とダイユーさんの提携リースで資金を工面しました。ユイでは必要ロスを売り上げの5%を目安に閉店の19時でもパンを揃えています。例えば、必要ロスにおいても日商10万円で2万円(売上比率20%)残すのと、30万円で2万円(売上比率6%)残すのでは、大きな差があります。夫婦二人での運営だと、必要ロスも5千円分程しか用意できず、夕方はパンがないお店というイメージをお客さんに与えてしまい、負の連鎖に飲まれてしまいます。大きな投資をすることで経営が安定し、精神的にも楽ですし、今後の発展が望めるのでは…と実感しています。コンビニ跡地での店舗開業は利にかなっていると思います。
  • Qコンビニ跡地の探し方
  •  私は、勤めながら物件を探しました。休みの日に足を運んで物件を見てまわると、一日が潰れてしまう。収穫がないとがっかりするし、時間がもったいないですね。だから、インターネットを上手に活用して、ある程度あたりをつけて行くのが効率的だと思います。私の経験では、半年ネットを見ていれば、「ここだ!」という場所が転がっていると思いますよ。

  • Qこれからの夢は?
  •  地域密着でこの地域でなくてはならない店になることです。お店の名前にもコンセプトを込めているのですが、お客さん同士が久しぶり!と声を交わすような、人との『繋がり』が実現する場所・『結(ゆい)』でありたい。目標としていた開業という夢を果たせたのも、貴重な経験をさせていただいたばかりか資金調達の推薦状まで書いてくださった松島会長、一緒に働いているスタッフ、オープン時の協賛品をご提供いただいた業者の皆様など、たくさんの『結』があったからこそです。おかげさまで現在、当初の計画よりも日商が上振れ10万円で推移しています。『結』に恵まれて生まれたこの勢いを、これからもさらに伸ばしていきたいですね。