パン屋に求められるスキル・能力とは
baker standing in his bakery in the morning and is baking bread or buns

 

「パン屋をやっている」と聞くとおいしいパンを焼いてくれるイメージがありますが、「パン屋を経営する」となると、おいしいパンを焼くことはもちろん、その経営手腕が問われることとなります。

パン屋を経営するにあたり求められるスキルや能力はどのようなものなのでしょうか?

パン屋に必要なスキルとは?

パン屋なのだからパンを焼けることが前提ですが、パン屋だからと言って必ずしも製パン技術が必要とは限りません。
パンを焼く選択肢としては生地をこねて自分で焼くか、フランチャイズで冷凍生地を仕入れたものを焼くか、職人を雇うなどの方法があります。

自分でパンを焼く場合には、パンを焼きながら接客をし、時間によって出す商品を変えて、売れ残らないように販売をするという「店を回せるスキル」も必要になります。
もちろんパンを焼くにも生地の配合、発酵時間、具材の仕込み、オーブンを回すタイミングなど、パン職人として当たり前のスキルは言うまでもなく必要ですが、早起きや長時間労働が平気な人でないと勤まらないのも事実です。

他にもマーケティング力、コミュニケーション力なども必要となりますので、どんなことにもマルチに対応できるよう、あらゆるスキルを身につけておく必要があります。

パン屋に販売力や企画力は必要か

パンは焼くだけでなく販売しなければ売り上げになりません。
どんな時間でも売れるパン、焼きたて状態で買ってもらいたいパン、お店で売れ筋にしたいパン、サービス品のパンなど、お客さまがパンを手に取るタイミングとお店の思惑が一致しなければパンは余ってしまいます。

焼いた順から棚に並べるのではなく、一日のお客さまの流れや、天候・季節イベントなどを想定してパンを売る「販売力」が商売のカギとなります。

また、販売力だけでなく、お店に来た人の誰もが手に取る「目玉商品」や「売れ筋商品」など、魅力ある商品を生み出す「企画力」も必要です。
自分の店のニーズにあったパンを企画し、販売することでお店の売り上げアップにつながります。

パン屋に必要な経営管理能力とは

自分でパン屋を経営するためには、数字にも強くなければなりません。
厳選した材料をすべてつぎ込めばおいしいパンができそうですが、適正価格で販売するとなるとそうはいきません。

パンの原材料である小麦粉、バター、卵は仕入れ値が変動しやすく、安定した価格でパンを提供するには難しい時期もあります。
このような原材料とのコストパフォーマンスを考えてパンを作らなければならない上、光熱費や人件費、宣伝費なども考えながらお店を経営していく必要があります。

経営面での失敗を防ぐためにも、パン屋を始める前にパン屋の経営についても勉強する必要があります。
パンを作って販売することは必要な届け出を済ませればできますが、経営して売り上げを伸ばすとなると簡単ではありません。
お客さまのニーズに合わせながら、上手に経営できるパン屋さんを目指しましょう。